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2021.10.11

事業開発は科学である–「事業開発学会」開催レポート

6/23、新卒入社5〜6年目のビジネスパーソンを対象としたイベント「事業開発学会」を開催しました。

CEO大塚やCOO田口が「なぜ事業開発を事業にするのか」「事業開発はどのように科学になり、再現可能なスキルになるのか」、Speee2016年新卒入社で現在事業責任者を務める上野より、「入社以来約2000日・事業開発のリアル」などについてお話いたしました。当記事では、当日のエッセンスをお伝えします。

本イベントは配信された映像をアーカイブしています。このレポートでイベント開催の事実を知られた方、また、当日都合によりご参加いただけなかった方で視聴を希望される場合は下部のフォームからお問い合わせください。担当より視聴についてご案内させていただきます。また、第2回の開催も決定しておりますので、第2回に参加ご希望の方もフォームよりご連絡ください。
 

スピーカー
大塚英樹(代表取締役)
1985年、埼玉県生まれ。メディア関連事業の会社を創業し、2011年に譲渡。同年、25歳で株式会社Speee代表取締役に就任。2015年にAERAの「日本を突破する100人」に選出。
Speeeは「デロイト トウシュ トーマツ 日本テクノロジー Fast50」7年連続成長企業上位ランクイン。Great Place to Work® Institute Japanが実施する「働きがいのある会社」ランキング上位連続受賞などがある。 2020年7月、東証JASDAQ(スタンダード)上場。

田口 政実(取締役)
株式会社ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)にてマーケティング、プロダクトマネジメント、新規事業開発に従事。モバイルインターネットの黎明期にゲームビジネスをオンライン化する「Web&モバイルコンテンツプロジェクト」の立ち上げを成功させた後、スタートアップへ転身。
株式会社エディアにて事業本部長、経営企画室長などを歴任し、取締役副社長COOに就任。事業統括とマネジメント全般を主導し、東京証券取引所マザーズ市場への新規上場を果たす。
2017年、取締役COOとしてSpeeeにジョイン。経営戦略から事業管理、組織設計まで幅広いミッションを担いながら、X-TECH事業領域の管掌役員としてリアル産業のデジタルトランスフォーメーションに取り組む。

上野 健人(デジタルトランスフォーメーション事業本部 ヌリカエ事業部 事業部長)
京都大学工学部を卒業後、2016年Speeeに新卒入社。
数多くの同期が大学院へと進学するなか、産業レベルでの課題解決にミッションをもつSpeeeに強く共感し、就職を決意。
マーケティングや営業企画、事業企画など領域を広げ、リフォーム事業にて経営企画を経験した後、2018年7月にデジタルトランスフォーメーション事業本部内で事業責任者に就任。

池田剛(デジタルトランスフォーメーション事業本部 事業責任者)
新卒で不動産ディベロッパーに入社し、創業期のSpeeeにジョイン。
医療・ヘルスケア事業、アプリ事業など、数々の事業企画を歴任後、リフォーム事業の新規立ち上げに携わり、2017年1月よりデジタルトランスフォーメーション事業本部内で事業責任者として、不動産領域事業を業界シェアNo.1に導く。
現在は、主に経営企画・投資企画の策定、実行推進、アライアンス・M&Aなどの渉外業務などを担っている

 

「なぜSpeeeは事業開発を事業にするのか?」 CEO大塚


・事業開発がチャラい系の人か、一部の天才肌の人しかできないんだとすると、突然夢が絶たれるなって思った恐怖に襲われたのが原体験
・セブン&アイ・ホールディングスの鈴木さんの話を研究していくと、これは可能性あるなってことに気づき始めた
・イノベーションとか事業開発っていうのは、一定の手続きを踏むと、狙って作れるんじゃないか、そして作っていくべきなんじゃないか、というところに至った。
・事業創造は市場創造に繋がり、市場創造は産業の創造に繋がり、産業の創造は社会の創造に繋がって、それは「未来を引き寄せる」もので、狙ってやれること。
・ 天才的な人が生み出す高い生産性とか、創造性ってのは間違いなく存在していて、それを否定しているものではない。ただ、天才的な人がいると、チーム自体は弱体化していくっていうことが、傾向として多い。
・天才がいなくても形にできるやり方はある、と、しっかりと思っている人たち、覚悟を決めている人たちでやっていくっていうのが大事。
・事業開発にすごいロマンを感じてるから、僕ら基本的にすごい好きだし、事業開発って社会創造になると思ってる。だからこういう話がそもそも好きだし、これを続けられる会社の仕組みにしたい。それが僕たちのアイデンティティ。
 

 

「事業開発の壁を破壊するための4つの創造」 COO田口


・事業開発をするということがいろいろな矛盾とかとりあえずトレードオフのを引き受けたり、あるいは引き受けずにイノベーションに挑んだり、チキンエッグの問題とどう取り組むのかみたいなものの塊。
・虎の子の戦力を当てて戦わなきゃいけないところに余剰で戦うとか、そういった感覚というか経営者の思いというのは当然出てしまうし、現場にも伝わる。それじゃ勝てない。要はどれだけ本気でやるかということ。
・個別最適ではできない。全体をどうやって新しい、より合理的な形に変えていくかという創造的な取り組みこそがSpeeeの事業創造。
・事業開発って単独で扱ってもうまくいかない。事業開発を取り囲む様々なその関係してる問題を同時に解かなければいけない。
・ただ、道具武器もばっちり渡したらいけるのかというと、実はいけない。概ね無理。
・大戦略を組むこと。1個1個の事業の話ではなく会社全体を包み込むような大きな大戦略をみんなに見せる。
・大戦略に貢献するっていうことはみんなの個人としての心理的ハードルを下げてくれる
・事業活動する上で一番重要なものは二つあって一つはリーダーシップで、もう一つがマネジメント。
・リーダーシップは状況を破壊したり、偏らせたり変えようとする力。マネジメントはオペレーションが壊れないように回復をしたり、無駄があるとこを最適化していく能力。
・1人の天才とか1人の勇者に依存するみたいな話にならないように底的に考えて必要な要素を分解し切りる。
・リーダーシップって具体的には何なんだ、ここで言ってるマネジメントって具体的には何なんだっていうのを、消化できるまで徹底的に分解し、組織全体で解決する。
・改善の速度っていうのは思考力と意思決定力の二つの掛け算でできていて、概ね思考力だけみんな鍛える。
・ただ、思考力鍛えても意思決定力は鍛えられない。意思決定力ってもう意思決定することでしか鍛えられない。
・現場での意思決定を繰り返してもらうことで意思決定の筋力を身に付けてもらうと、あるいはチームがそれを備えることが重要。
 

 

「入社以来約2000日 事業開発のリアル」 事業部長 上野


・事業開発は、戦略をしっかり策定してそのメンバーにその戦略を実行してもらって管理をしていくことだと正直思っていた。
・初月から未達になるってところで半年経ったが、もう中期経営計画がほぼ意味がないようなものになってしまい、非常に苦しい時期があった。
・事業責任者になって半年のタイミングでの評価面談で大塚に「計画はいいし、実行もいいし、未達の要因もあって企画に説明してくれてるし、 ただ、結果出せないね」と言われ書籍「プロフェッショナルマネジャー」を手渡された。
・何を強みにして勝つのかっていうところを明確にしなかったところが失敗の要因だったんじゃないか
・競合サービスの企業にアポイントを取っていろいろディスカッションをさせてもらった。
・事業開発は市場調査して、計画を策定して、KPIを作って行動管理をしていくっていうことだけじゃない
・事業を推進していきながら、顧客理解を深め続けること、強みを作り続けることが重要
・ 成功体験を否定せずに、肯定した上で新しい事業を作っていく。「解くの連鎖」を続けることで大きな波を作る
・PL投資だけじゃなくてBS投資する。BSは資産。人材投資や、文化を作ること、浸透させていくこと。そういったBSを厚くすることで、新しい事業を作るときや事業が伸びたときのPLに返ってくるような形を起こし続ける。それによって事業開発の成功確率を上げていくっていうことをやっている。
 

 

「クロージングトーク」 事業部長/事業開発学会・企画統括 池田


・派手さこそない会社だけど、真面目に、本当に価値のある事業をやっている。
・一方で、どういう事業開発をやっているのか、なかなか世の中に発信する機会がなかった。
・「事業開発学会」というイベントを通じて、これからもSpeeeのスタイルを伝えていきたい。
・事業開発と同く、イベントに参加いただいているみなさんの成果につながるコンテンツを真面目にお届けしたい。

それでは、第二回事業開発学会にて、ご参加をお待ちしています。