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2026.07.13
外壁塗装、契約前に比較検討した人はわずか3割——「安いか、高いか」ではなく「納得できるか」【ヌリカエ総研】
〜100万円規模の工事なのに、約7割が”1社の話”だけで契約。金額への不安を抱えた人は76%——ヌリカエ、407名への実態調査〜
外壁塗装の会社探しサイト「ヌリカエ」を運営する株式会社Speee(本社:東京都港区、代表取締役:大塚英樹、東証スタンダード:4499)の調査研究チーム「ヌリカエ総研」は、直近5年以内に持ち家(戸建て)の外壁塗装を実施した全国の30〜60代の既婚男女407名を対象に、「外壁塗装の検討・依頼に関する消費者実態調査」を実施しました。
外壁塗装で本当に重要なのは、価格の「高い・安い」ではなく、「自分の家に今必要な工事は何で、それはいくらが適正なのか」に納得感を持って選択できることです。しかし本調査では、複数社から見積もりを取って比較した人はわずか32.4%にとどまり、約7割は「1社のみ」、あるいは書面の見積もりすら取らずに契約していたことがわかりました。見積もりを受け取った人の76.0%が何らかの不安を抱え、金額の適正さについても多くが「なんとなく」の手応えで判断せざるを得ない——比較する材料がないまま、100万円規模の意思決定を迫られている消費者の実態が浮き彫りになりました。

調査トピックス
・複数社比較はわずか32.4%。約7割は「1社のみ」または「見積もりなし」のまま契約
・見積もりを受け取った人の76.0%が何らかの不安を経験。最多は「金額が適正かどうかわからない」46.2%
・見積もり金額の適正さは「なんとなく」判断が最多(49.0%)。確信を持てた人は21.2%、判断材料を持てなかった人は29.5%
・依頼先を決める際に重視したのは「費用対効果」24.8%・「信頼性」24.6%。約半数が”何を根拠に選ぶか”を最初から意識している
・意思決定に心残りを抱えたまま契約した人は36.1%
・事前に何も調べなかった人は17.9%。最大の理由は「何を調べればいいかわからなかった」34.3%
調査結果詳細
1. 約7割が”比較なし”で契約。3割は書面の見積もりすら取っていない
外壁工事の見積もりを何社から取ったかを尋ねたところ、「取らなかった(口頭で依頼を決めた)」が28.3%、「1社から取った」が39.3%となり、複数社を比較した人は32.4%(2社16.5%+3社以上16.0%)にとどまりました。

| 選択肢 | 割合 |
|---|---|
| 取らなかった(口頭で依頼を決めた) | 28.3% |
| 1社から取った | 39.3% |
| 2社から取った | 16.5% |
| 3社以上から取った | 16.0% |
数十万円〜100万円超の支出でありながら、多くの人が「最初に出会った1社の話」だけを根拠に契約している実態がうかがえます。
2. 見積もりを受け取った人の76.0%が「不安」。最多は「適正価格がわからない」46.2%
書面の見積もりを受け取った292名に、会社を選ぶ前の気持ちを尋ねたところ、「金額が適正かどうかわからなくて不安だった」が46.2%で最多。
「提示された金額が高すぎる気がして不安だった」18.2%、「金額以外の点(会社の信頼性など)に不安があった」11.6%を合わせると、76.0%が何らかの不安を抱えたまま会社選びに臨んでいました。

| 選択肢 | 割合 |
|---|---|
| 金額が適性かどうかわからなくて不安だった | 46.2% |
| 提示された金額が高すぎる気がして不安だった | 18.2% |
| 金額意外の点(会社の信頼性など)に不安があった | 11.6% |
| 特に不安は感じなかった | 23.6% |
「高すぎる」という価格そのものへの不満より、「適正かどうかわからない」という判断基準の欠如の方が多いという結果は、問題の本質が価格水準ではなく情報の非対称性にあることを示しています。
3. 「なんとなく判断できた」が最多——見積もり金額の適正さ、確信を持てる人は2割強
見積もりを受け取った292名に、金額が適正かどうか自分で判断できたかを尋ねたところ、最も多かったのは「なんとなく判断できた」49.0%でした。
「判断できた(事前に相場を知っていた、または比較できた)」21.2%と合わせると、70.2%は何らかの手応えを持って判断していた一方、「あまり判断できなかった」24.0%と「まったく判断できなかった」5.5%を合わせた29.5%は、判断材料を持たないまま契約に至っていました。

| 選択肢 | 割合 |
|---|---|
| 判断できた(相場を知っていた・比較できた) | 21.2% |
| なんとなく判断できた | 49.0% |
| あまり判断できなかった | 24.0% |
| まったく判断できなかった | 5.5% |
| その他 | 0.3% |
「なんとなく」という回答が最多を占めた背景には、確固たる相場情報や比較先がない中でも、消費者が自分なりに納得しようと判断を下している姿勢がうかがえます。
一方で、約3割は判断の手がかりそのものを持てておらず、”感覚に頼らざるを得ない”構造が残っていると言えます。
4. 決め手は「価格」ではなく「費用対効果」と「信頼性」——それでも判断材料が足りない
依頼先を決める際に最も重視した要素は、「長期的な費用対効果の高さ(耐久性・塗料の質など)」24.8%、「会社の信頼性(実績・創業年数・資格など)」24.6%が上位を占めました。
消費者が求めているのは”安い会社”ではなく、”この内容ならこの金額に納得できる”という判断ですが、費用対効果や信頼性は1社の話を聞くだけでは見極めが難しく、比較検討の不足がそのまま不安につながっている構図がうかがえます。

| 選択肢 | 割合 |
|---|---|
| 工事費用(価格)の安さ | 15.97% |
| 長期的な費用対効果の高さ(耐久性・塗料の質など) | 24.82% |
| 会社の信頼性(実績・創業年数・資格など) | 24.57% |
| 保証内容・アフターサービスの充実 | 12.04% |
| 工事内容に関する口コミ・評価 | 4.18% |
| 担当者の対応・誠実さ | 7.13% |
| 知人・友人からの推薦 | 5.90% |
| 会社の近さ・地域密着 | 2.46% |
| その他 | 2.95% |
5. 3人に1人が「納得しきれないまま」決定
依頼先を決めたときの気持ちとして、「十分に比較検討して、納得して決めることができた」は22.1%にとどまりました。
「もう少し時間をかけて検討したかった」20.6%、「十分に比較検討できず、決定に不安が残った」10.1%、「時間的な制約があり、比較検討ができなかった」5.4%を合わせると、36.1%が比較検討に課題を残したまま依頼先を決めています。

| 選択肢 | 割合 |
|---|---|
| 十分に比較検討して、納得して決めることができた | 22.1% |
| 比較は限定的だったが、納得して決めることができた | 38.8% |
| ある程度は比較したが、もう少し時間をかけて検討したかった | 20.6% |
| 十分に比較検討できず、決定に不安が残った | 10.1% |
| 時間的な制約があり、比較検討ができなかった | 5.4% |
| その他 | 3.0% |
6. 「何を調べればいいかわからない」——情報収集の入口でつまずく人も
事前に「特に何も調べなかった」人は17.9%(73名)。その理由の最多は「何を調べればいいかわからなかった」34.3%でした。
外壁塗装は経験機会が少なく(全国の戸建て保有者2000人に聞いたところ、実施経験者は全体の39.6%、直近5年以内では20.4%)、相場や工法の知識を持たないまま検討が始まる”初めての高額買い物”であることが、比較検討の少なさの背景にあると考えられます。
【参考・ヌリカエ総研 過去調査】比較すれば数十万円単位の差が生まれることも
比較検討をしないことの影響は、金額にも表れています。ヌリカエ総研が2026年6月に実施した調査(訪問業者から提案を受け、その後複数社を比較した69名が対象)では、
52.2%が「訪問業者より安い見積もりを取得できた」と回答し、そのうち55.6%は差額が50万円以上にのぼりました。比較できた人の97%以上が10万円以上の価格差を経験しており、比較の有無がそのまま数十万円規模の金額差につながっている実態がうかがえます。(引用:https://www.nuri-kae.jp/pressroom/news/26)
なぜ比較検討が起きないのか——外壁塗装に限らない「情報の非対称性」構造
こうした状況は、外壁塗装業界特有の問題ではありません。売り手(会社)だけが工事内容や適正価格の情報を持ち、買い手(消費者)はそれを検証する手段を持ちにくい——これは中古車や保険など、購入頻度が低く専門知識を要する高額商材に共通する「情報の非対称性」の構造です。外壁塗装は特にこの傾向が強く、工事の内容が完成後には見えなくなること、工事回数が生涯で数回程度しかないこと、会社ごとに提示内容の粒度がバラバラであることなどが、消費者が自力で適正性を検証しにくい要因になっています。比較検討という行動は、この非対称性を埋めるために消費者に残された手段だと言えます。
調査結果を受けて(ヌリカエより)
外壁塗装で大切なのは、価格が高いか安いかではありません。塗料のグレードが上がれば耐候性が高まり、次の塗装タイミングを数年単位で後ろにずらせることもあります。重要なのは「自分の家に今必要な工事は何で、それはいくらが適正なのか」に納得感を持って選択できることです。
本調査では、消費者がまさにその「納得できる根拠」を求めている一方で、約7割が比較検討をしないまま契約し、見積もり金額の適正さについても多くが「なんとなく」の手応えで判断せざるを得ない実態が明らかになりました。1社の提案をそのまま信じて決めていたとして、その選択に納得感を持てていたでしょうか。
複数社の見積もりを比較することは、値引きのためだけでなく、「自分の家の工事に今、何がどれだけ必要なのか」を知る手段の一つです。ヌリカエは、今後も中立的な立場から適正な情報の提供と優良な塗装会社との出会いを支援し、消費者が自分で選択し、納得できるリフォーム市場づくりに貢献してまいります。
調査概要
・調査名:外壁塗装の検討・依頼に関する消費者実態調査
・調査方法:インターネットリサーチ
・調査時期:2026年7月
・調査対象:全国の30〜60歳の既婚男女の持ち家(戸建て)で直近5年以内に外壁塗装(塗り替え・張り替え)を実施した407名
・※構成比は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります
・※本調査結果をご利用いただく際は、「ヌリカエ総研調べ」と明記ください
◾️ヌリカエについて
外壁塗装の会社探しサイト「ヌリカエ」
URL :https://www.nuri-kae.jp/
ヌリカエは「安心できる選択肢の中から、自分に合う会社が見つかる」外壁塗装の会社探しサイトです。情報の透明性を徹底するために、決算書の提出による厳格な審査や、工事後のリアルな口コミを公開しています。お客様のご希望に合わせて会社へお問い合わせができ、迷った際は専門家への相談も可能です。「外壁塗装の正解さがし、ヌリカエと。」をコンセプトに、納得できる外壁工事を支えます。
【ヌリカエ総研とは】
「ヌリカエ総研」は、外壁塗装の会社探しサイト「ヌリカエ」を運営する株式会社Speeeの調査研究チームです。外壁塗装は十数年に一度の大きな買い物であるにもかかわらず、相場・工事の品質・塗装店選び・助成金制度など、生活者にとって「知りたいのに、まとまった情報がない」テーマが数多く残っています。
ヌリカエ総研は、こうした業界の見えない実態を継続的に調査・発信することを目的に、外壁塗装の相場・費用に関する定点調査、工事会社選びや助成金など、生活者が意思決定に迷いやすいテーマの実態調査、施工店側から見た業界の実態調査などを行っています。
ヌリカエ総研について:https://note.com/nuri_kae/n/nbc57c4baf9b2