サステナビリティ

Top Message

当社は、「解き尽くす。未来を引きよせる。」をコーポレートミッションとして、社会に潜在する課題を、事業を通じて解決することで成長してきました。今後も持続的に発展していくために、環境と社会との調和を重視しながら、事業を通じた社会課題の解決に取り組み続けることが現代社会において不可欠であると考えております。

私たちは、企業の業務や産業をデジタルトランスフォーメーション(DX)させることの目的を、単なる効率化という狭義的な枠では捉えていません。DX化を通じて、消費者が本来得ることができる豊かな消費体験が損なわれることなく、享受し続けることができるエコシステムの創造を目指しています。

また、そのエコシステムを作ることで、デジタルと人の適切な役割分担、すなわち、デジタルに任せられる仕事はデジタルに任せ、人がそれぞれのライフスタイルに応じた働きがいを感じられる環境をつくることも、当社が考えるDXの重要な役割の一つであると捉えています。

そして、そのような環境の実現が、単に個別主義の積み重ねによる多様性ではなく、真に統合的な多様性が認められる社会への発展に通じると信じています。

当社はDXを加速させる事業を通じて、「誰もが豊かなデジタル体験を享受でき、自らの仕事に働きがいを感じることのできる多様な社会を実現する」ことを目指します。

            
                

代表取締役CEO大塚 英樹

            

マテリアリティ / Materiality

当社が社会的な期待と要請に応えながら、デジタルの力でより良い未来を引き寄せるために、優先的に取り組むべきマテリアリティ(重要課題)を特定しました。これらの課題への取り組みを通じて、社会に対する継続的な貢献と企業価値向上の両立を目指して参ります。

マテリアリティ特定プロセス

  1. 候補となる課題の抽出
  2. ESG・SDGsやSASBスタンダードなどの国際的なコンセンサスや各種ガイドラインを社会課題の主な根拠として参照し、サステナビリティ委員会において当社事業と強く関連し得る課題について検討を重ね、マテリアリティ要素を抽出しました。

  3. 重要度の評価
  4. 抽出したマテリアリティ要素について、当社経営陣およびサステナビリティ委員会が社外有識者と意見交換を行い、その妥当性を検証するとともに経営課題との関連性を踏まえ、経済性と社会性の2軸で評価しました。

  5. マテリアリティの特定
  6. サステナビリティ委員会が評価したマテリアリティ要素を、取締役会において承認し、当社のマテリアリティとして決定しました。

マテリアリティマップ

上記決定したマテリアリティについて、今後具体的な取り組みを推進して行く予定です。また、定期的にステークホルダーや社外有識者との対話を行い、その時々の社会課題の変化や経営戦略を反映し、マテリアリティの見直しを行う予定です。

環境 / Environment

環境変動への対応方針

当社は、デジタル化の推進に寄与するサービスの提供を通じて、直接的・間接的に、当社およびお客様企業の環境負荷の低減に努めて参ります。また、昨今の社会動向を踏まえ、特に気候変動を重要な課題と設定し、CO₂排出量の把握・低減へ向けた活動を強化して行く所存です。

環境問題への取り組み

不動産の二次流通および耐用年数向上の促進

当社は、イエウールによる中古不動産の売却プラットフォームの運営により、不動産の二次流通の促進を行っております。また、ヌリカエによる外壁塗装やリフォームのマッチングプラットフォームの運営により、不動産の耐用年数の向上に貢献しております。これらの、不動産における二次流通の促進や耐用年数の延長は、社会的な取引の活性化だけでなく、家の建て替えまでの年数の長期化による廃材の減少に貢献をしております。

ペーパーレス化への貢献

不動産仲介業においては、多くの場合、チラシの作成・配布を行うことで、潜在顧客の獲得のための営業活動を展開しておりますが、当社の不動産DX事業においては、ウェブ上のプラットフォームで集客した潜在顧客を不動産仲介業のお客様へご紹介することが可能です。従来のチラシ作成・配布というプロセスを削減できることから、業界におけるペーパーレス化に貢献し、環境を支援しています。
また、当社内においては、ノートPCを従業員へ貸与し、各ミーティングルームにもディスプレイを設置することで、ミーティング時を始めとして、業務全般において紙の印刷を極力減らす取り組みを行っております 。

オンライン促進による移動に伴うエネルギーやCO₂の削減

当社は2020年より、全ての事業においてオンラインツールを導入しており、営業活動を始め、オンラインのみでビジネスを完結することも可能となっております。実際の移動を伴わずとも完結することで、移動に伴うエネルギーやCO₂排出の削減に貢献しております。

オフィスにおけるエネルギー消費量の削減の取り組み

当社は、環境問題に対して積極的に取り組みを展開するオフィスビルを、事業所の選定項目に取り入れております。これに伴い、2021年2月より、住友不動産六本木グランドタワーへオフィスの一部を移転し、2023年3月に、同ビルへ本社を移転いたしました。

社会 / Society

カルチャー・行動規範

当社は、従業員の行動基準となる15の「Speeeカルチャー」を設定しています。当社が目指す社会を実現できるよう、部署などに関係なくお互いを理解、尊重、感謝し合いながら働く組織を目指すためのカルチャー浸透を図っております。

人権方針

当社は、「国際人権章典」および「労働における基本的原則及び権利に関する宣言」の人権に関する国際規範を支持し、尊重します。

  • 当社で働く人々に対し、人種・国籍・性別・年齢・宗教・障害の有無、性自認などを理由とした差別のない、公平な態度で接します。
  • 強制労働や児童労働、ハラスメントやいじめを認めません。
  • 結社の自由および団結権の保護を尊重します。
  • 安全かつ安心で、健康的な職場環境を提供します。

ワークライフバランス ・メンタルヘルス

当社では、会社が持続的に成長するために、従業員が心身共に健康で、高いポテンシャルを発揮できることが重要であると考えております。そこで、以下の取り組みを実施し、全ての社員が安心して働きがい・生きがいを感じながら健康に働き続けられる環境の整備を行っております。

EAP (Employee Assistance Program) サービス

外部の独立した機関と提携し、従業員が仕事やプライベート等における不調や不安について相談できる窓口を設けております。

ストレスチェック

自分自身のストレスの状況について気付き、セルフケアを進めるとともに、メンタルヘルス不調となることを未然に防止することを目的として、定期的なストレスチェックを行っております。

従業員満足度調査

年2回、従業員の業務上における満足度調査を、外部の機関と提携して行っており、経営陣およびマネジメント層へのフィードバックを通してよりよい職場環境の運営に取り入れております。

リフレッシュ休暇

勤続5年以上の正従業員に対し、連続10営業日のリフレッシュ休暇を付与しております。長く勤務し、貢献した従業員に対して、リフレッシュをして英気を養ってもらうための制度です。原則として、休暇中に業務連絡は禁止としております。

ファミラブ(Family Love)休暇

配偶者や子供のいる従業員が、家族と過ごしたいと思う一日を、特別休暇とする制度であり、「配偶者・家族を大切にする日」という想いを込めて名付けた休暇です。

Well beingへの取り組み

従業員が心身共に良好で効率的・生産的に仕事に取り組むため、マッサージルームやフィットネスルームの設置や、スポーツジム割引制度、社内カフェコーナーでのドリンクの無料提供などを行っております。

従業員の多様な働き方への取り組み

当社では、従業員のライフスタイルに合わせた働き方ができるよう、さまざまな働き方のオプションを設けております。

フレックスタイム制度

従業員それぞれの多様な働き方を可能とするため、フレックスタイム制度を適用しております。

副業認可制度

従業員の働き方やライフスタイルが多様化していることに伴い、双方にデメリットがない副業については、申請制にて副業を認めております。

オフィスとリモートワークの併用

事業や業務内容などの適正を考慮しながら、オフィスでの業務とリモートワークを併用しております。

女性の活躍推進

当社は、女性の活躍の実現のためには、前提として男女を問わず、家庭・プライベートと仕事の両立が重要であると考えており、様々な取り組みを行っています。従業員を啓発するとともに、女性従業員および女性管理職の着実な増加を目指して参ります。

ワークスタイルオプション

結婚・妊娠・育児・介護といったライフイベントに変化があった従業員が、それぞれのライフステージに合った働き方を実現可能とするために、働く時間をアレンジして雇用契約内容を変更できる制度です。本人の希望を基に、自身のキャリアや家庭状況などを深く考慮し、取得できる制度です。

働くママ・パパへの補助

働きやすい環境の実現のため、働くママ・パパへ積極的に補助をしております。妊娠中の社員に対して、検診費用の一部を会社が負担するマタニティ検診補助制度や、補助対象のベビーシッターを利用した際に、利用料金の割引を受けられるベビーシッター補助制度、出産に際し、特別有給休暇1.5日を取得することができるパパ立ち会い休暇など、妊娠・出産・育児をサポートし、業務を継続できる仕組みを用意しています。

人材育成

経営者・事業責任者の育成

社会課題の解決につながる、新規事業の継続的な開発が当社の持続可能な成長のドライバーであることを踏まえ、事業を牽引する経営者・事業責任者の育成を重要課題として認識しております。個人の成長機会を可能な限り提供するとともに、一人ひとりの従業員が自己研鑽に時間を惜しまないカルチャーを作り上げることを目指して参ります。

高度IT人材の育成

デジタル技術やデータを活用し組織をリードしていくにあたり、DXリーダーは最新のITリテラシーとビジネスパーソンとしての成熟性を併せて求められます。当社では、高いデジタルリテラシーとビジネススキルの修得に必要な「事業を成功に導く経験」を補完するため、実例ケーススタディをメインとしたDXリーダー育成プログラムを社員教育にも利用しております。

Speee Library

Speeeの「学習文化」を象徴する、社内ライブラリー制度です。 月1万円分の書籍購入ができ、3,000冊を超える蔵書は全て社内Web上で管理され、従業員への貸し出しが行われています。Web上で書籍レビューの共有なども活発に行なわれています。

上記に加え、当社では、各種研修プログラムを用意しており、個々人のスキルアップやリテラシーの向上を支援しております。

  • マネジャー・リーダー研修
  • 新入社員研修
  • 各種ソフトスキル研修
  • セキュリティ研修
  • ハラスメント研修

コミュニケーション促進

当社では、従業員のコミュニケーション促進の施策として、以下の取り組みを行っております。

Speee コミュニケーション

社内外を問わず、コミュニケーション・交流を活発化するために、業務外の飲食費用を一部補助する制度です。

部活動

社内コミュニケーション促進をはかる目的で設立された、会社公認の部活動があります。

雇用機会の創出

当社は、主要事業の不動産DX領域およびマーケティングDX領域に加え、バックオフィス特化型タスク管理システムの運営、ブロックチェーン技術を用いた事業開発など、多岐に渡る事業を展開しております。また、新規事業開発にも積極的にチャンレンジできる環境を整えており、それぞれの分野で積極的な人材投資を行っております。このような事業開発領域や先端技術領域を中心に、新卒採用・キャリア採用を行っており、今後も事業の成長や事業領域の拡大に合わせ、雇用機会の創出を行って行く予定です。

社会への取り組み

マッチング事業による効率化

当社は、マッチング事業やマーケティングのDX化を促進する事業を手掛けておりますが、これにより、社会に存在する無数の無駄な工数を削減し、ユーザーにリーチすることを可能としております。知りたい人に対して、より直接的に、より多くの必要な情報を届けることへの貢献を、今後も目指して参ります。

企業のEC化への貢献

当社は、クライアント企業へのマーケティング支援などを通して、企業のEC化に貢献をしております。単純なオンライン化に留まらず、データの分析を通して、より効率的・効果的な施策の提案をすることで、クライアント企業の利益の最大化と、その顧客の利便性の追求等、顧客体験・消費体験の向上を目指して、取り組んでおります。

ガバナンス / Governance

ガバナンス体制

ガバナンス体制図

当社では、経営の健全性・効率性・透明性を図りつつ、迅速かつ効率的な経営管理体制の構築に努めております。詳しくは、コーポレートガバナンスのページをご覧下さい。

取締役会

取締役会は、取締役9名で構成しております。毎月1回の定時取締役会および必要に応じて臨時取締役会を開催しており、経営の基本方針や経営に関する意思決定を行う常設の機関として、会社法に定める専決事項および取締役会規程に定める付議事項を審議・決定しております。
また、社外取締役4名のうち、取締役の職務の執行に対する取締役会の監督の実効性を高め、取締役会の意思決定の客観性を確保するために、当社と利益相反の生ずるおそれがなく独立性を有する者として社外取締役全員を独立役員として届出をおこなっております。

監査等委員会

監査等委員会は監査等委員である取締役3名で構成しております。各監査等委員は、監査等委員会が定めた監査計画および監査業務の分担に基づき、取締役会等の重要な会議に出席し重要な意思決定の過程および職務の執行状況を把握し、必要に応じて意見を述べ、また取締役(監査等委員である取締役を除く)、使用人等と意思疎通をはかり情報収集に努めるとともに、その職務の執行状況の報告を受け、会社の業務および財産の状況を調査しております。
内部統制システムの構築・運用の取り組み状況については、内部監査室および会計監査人との情報交換をはかり、監視・検証しております。

リスクマネジメント・コンプライアンス

当社は、経営理念および行動規範に基づきコンプライアンスに関する基本的事項を定めており、これを適切に運用することによりコンプライアンスの徹底と社会的信用の向上を図っております。

情報セキュリティ

当社では、情報セキュリティの基本規程を定め、セキュリティマネジメント体制の構築および運用形態を明確に規定しております。また、従業員のセキュリティマネジメントの理解および意識の向上を目的に、セキュリティ研修を実施するとともに、外部によるセキュリティ監査を受けることで、情報漏洩のリスク低減を図っております。

贈収賄・汚職の防止

当社では、企業倫理に関する方針を定めており、公正で透明な取引と自由な競争を尊重し、誠実かつ公正な業務の遂行に努めております。不正な手段による取引を行わないため、贈収賄・汚職を始めとする、一切の腐敗行為を禁止しております。また、コンプライアンス委員会を設置しており、定期的に贈収賄・汚職を含めた、腐敗防止に向けた、モニタリング活動を行っております。

インサイダー取引の防止

当社では、インサイダー情報管理に関する方針を定め、定期的に従業員に対するインサイダーの研修や情報発信を行うことで、法令順守の徹底に努めております。

内部通報制度の設置

当社では、法令、社内規程の違反等の発見・是正・解決のために、内部通報制度として「コンプライアンス相談窓口」を設けております。社外取締役である監査等委員、法務部、社外の法律事務所の3つの内部通報窓口を整備し、従業員に周知しています。加えて、コンプライアンス規程において、通報者が不利益な取扱いを受けることのないよう配慮した体制を確保しています。

知的財産権の保護

当社では、職務発明に関する規程を定めており、発明者本人と会社権利・義務の棲み分けを明示しております。更に、他社に対する知的財産権の侵害防止等を含めた、対応方法について、具体的なマニュアルを整備、従業員への周知を行っております。

イニシアティブへの参画 / Initiatives

国連グローバル・コンパクト

当社は、国連グローバル・コンパクト(UNGC)に2022年1月から参画しています。UNGCは、国連が提唱する、人権、労働、環境および腐敗防止の4分野において企業が遵守すべき普遍的原則を定めております。当社はその支持を宣言し、その実現に向けて活動をしています。

国連グローバル・コンパクトの10原則

人権
  • 原則1:国際的に宣言されている人権の保護を支持、尊重し、
  • 原則2:自らが人権侵害に加担しないよう確保すべきである
労働
  • 原則3:結社の自由と団体交渉の実効的な承認を支持し、
  • 原則4:あらゆる形態の強制労働の撤廃を支持し、
  • 原則5:児童労働の実効的な廃止を支持し、
  • 原則6:雇用と職業における差別の撤廃を支持すべきである
環境
  • 原則7:環境上の課題に対する予防原則的アプローチを支持し、
  • 原則8:環境に関するより大きな責任を率先して引き受け、
  • 原則9:環境にやさしい技術の開発と普及を奨励すべきである
腐敗防止
  • 原則10:強要と贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗の防止に取り組むべきである

ESGデータ / ESG Data

電力使用量・CO₂排出量

2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期
SCOPE 1 (kg-CO₂)※1 0 0 0
SCOPE 2 (kg-CO₂)※2 290,240 306,740 303,637
SCOPE 1, 2合計(kg-CO₂) 290,240 306,740 303,637
電気使用量(kwh) 632,133 682,723 667,519
CO₂排出量原単位※3 30.6 27.3 22.3

※1 SCOPE 1:燃料直接使用にかかる二酸化炭素排出量
※2 SCOPE 2:自社に供給された電気使用にかかる二酸化炭素排出量
※3 CO₂排出量(kg-CO₂)/連結売上高(百万円)

従業員

2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期
従業員数※ 男性 313 348 431
女性 161 174 224
合計 474 522 655
従業員における女性比率 34.2% 33.3% 34.2%
管理職における女性比率 14.5% 14.0% 14.2%
平均勤続年数 2.7年 2.7年 2.9年
平均年齢 29.4歳 29.1歳 27.4歳
障害者雇用比率 1.1% 1.2% 1.8%

※正社員、契約社員、パート、アルバイトを含みます。

有給休暇、育児休暇の利用実績

2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期
有給休暇取得平均日数 8.8日 9.3日 8.5日
有給休暇取得率 67.4% 74.1% 70.1%
男性育児休暇取得率 20.0% 33.4% 9.1%

取締役会・監査等委員会

2021年9月期  2022年9月期※1 2023年9月期※2
取締役数 6 9 9
 内社外取締役 1 4 4
 内監査等委員数 3 3
取締役会出席率 100% 100% 100%

※1 2022年9月期より、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しております。
※2 2023年12月20日開催の株主総会において、女性の社外取締役(監査等委員)1名が選任されております。