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在宅介護で大変だったことランキングを調査、1位は排泄の介助

大変だと感じた人の多さでは複数の項目が並ぶ一方、「最も大変だった」に絞ると排泄の介助が突出。「自分がやらなければ」と抱え込みやすい人は、自分の時間を失いやすい傾向も浮き彫りに

株式会社Speee(本社:東京都港区、代表取締役:大塚英樹、東証スタンダード:4499)が運営する介護施設の口コミ・体験談サイト「ケアスル 介護(https://caresul-kaigo.jp/ )」は、全国の50歳以上の在宅介護経験者1,048人に対し、「在宅介護で大変だったこと」に関する調査を実施いたしました。

本調査は、在宅介護の負担が具体的にどこから生じているのかを明らかにするために実施しました。

調査の結果、大変だったことを複数回答で聞くと「通院・外出の付き添い」(39.7%)、「排泄の介助」(38.9%)、「食事の介助」(37.1%)がいずれも4割弱で並びました。

しかし「最も大変だったこと」を1つ選んでもらうと、「排泄の介助」が29.6%と2位の2.4倍。性別・要介護度・介護した相手・働き方・性格タイプなど、どの切り口で分けても1位は変わりませんでした。また、「自分がやらなければ」と抱え込みやすい人は「自分の時間が持てない」ことを負担に挙げやすい傾向も確認されました。

【調査結果サマリ】

  • 「最も大変だったこと」の1位は「排泄の介助」。2位の2.4倍で突出
  • 1位に選ばれた割合は29.6%で、2位の「認知症症状への対応」(12.4%)の2.4倍でした。大変だと感じた人の割合(複数回答)では「通院・外出の付き添い」(39.7%)と「排泄の介助」(38.9%)がほぼ並ぶものの、1位に選ばれた割合では29.6%対7.9%と3.7倍の開きがありました。
  • 性別・要介護度・介護相手・働き方・性格タイプ、どの切り口で分けても21区分すべてで1位は「排泄の介助」
  • 性別(2区分)、要介護度別(6区分)、介護した相手別(4区分)、働き方別(5区分)、性格タイプ別(4区分)のいずれで分けても、1位は「排泄の介助」でした。回答者の7割を占める男性(31.2%)だけでなく、女性(25.7%)でも1位は同じでした。
  • 「自分がやらなければ」と抱え込みやすい人は「自分の時間が持てない」と感じやすい
  • 完遂・責任型の25.4%が「自分の時間が持てない」を「特に大変だった3つ」に挙げ、早めに周囲やサービスを頼る受援・協調型(15.0%)を10.3ポイント上回りました(それぞれn=197・206)。

「最も大変だったこと」の1位は排泄の介助、2位の2.4倍

在宅介護経験者1,048人に、大変だったことを15項目から該当するものすべて選んでもらい(複数回答)、あわせて15項目のなかから「特に大変だったもの」を1位から3位まで順位付けしてもらいました。

1位に選ばれた割合が最も高かったのは「排泄の介助(日中・夜間のトイレ誘導やオムツ替え)」で29.6%。2位の「認知症症状への対応」12.4%の2.4倍にあたり、突出した結果となりました。以下、「終わりの見えない不安」8.9%、「通院・外出の付き添い」7.9%、「食事の介助」7.5%と続きます。

注目すべきは、大変だと感じた人の多さとは順位が異なる点です。該当するものをすべて選んでもらった集計(複数回答)では「通院・外出の付き添い」が39.7%で最多となり、「排泄の介助」38.9%、「食事の介助」37.1%がほぼ横並びで続きます。大変だと感じた人の数はほとんど変わらないにもかかわらず、1位に選ばれた割合では「排泄の介助」29.6%に対し「通院・外出の付き添い」は7.9%と、3.7倍の開きがありました。多くの人が大変だと感じる負担と、最も重くのしかかる負担は、必ずしも一致していませんでした。

在宅介護経験者1,048人が、大変だったことを該当するものすべて選んだ割合(複数回答)と、そのなかで「最も大変だった」1位に選んだ割合。1位の割合は15項目の合計が100.0%、本図は1位の割合の上位10項目(合計90.6%)。

在宅介護経験者1,048人が、大変だったことを該当するものすべて選んだ割合(複数回答)と、そのなかで「最も大変だった」1位に選んだ割合。1位の割合は15項目の合計が100.0%、本図は1位の割合の上位10項目(合計90.6%)。

順位(1位の割合)項目大変だと感じた人(複数回答)1位に選ばれた割合
1位排泄の介助38.9%29.6%
2位認知症症状への対応24.4%12.4%
3位終わりの見えない不安29.0%8.9%
4位通院・外出の付き添い39.7%7.9%
5位食事の介助37.1%7.5%
6位意思疎通の難しさ21.3%6.4%
7位入浴・身だしなみの介助28.1%4.7%
8位移乗・移動の介助24.5%4.4%
8位24時間体制の見守り16.3%4.4%
8位自分の時間が持てない26.9%4.4%

排泄の介助については、以下のような声も寄せられています。

  • 「家の中のあちこちで失禁してしまうようになり、私が仕事で昼間家を空けて帰ってくると、大変な状態になっていることもしばしばでした。私自身も、精神的に追い詰められてしまって、『このままではおかしくなってしまう』と感じるほどでした」(退去済みのご家族)
  • 「認知症の症状が進み、特に排泄の管理が難しくなっていました。家の中がひどいことになってしまい、私が毎朝、シーツや衣類の洗濯から始めなければならないような、そんな状況でした」(入居中のご家族)

排泄の介助が重くのしかかるのは、介助そのものの負担だけが理由ではありません。時間帯を選べず、失敗すれば生活空間の原状回復まで伴うため、後始末が生活のリズムそのものを侵食していきます。

他人には頼みにくく、家族の中でも口にしづらいという語られにくさも、負担を抱え込ませる要因になっています。

どの切り口で分けても、1位は変わらなかった

回答者を性別、要介護度別、介護した相手別、介護当時の働き方別、そして介護に対する向き合い方(性格タイプ)別に分けて、それぞれで1位に選ばれた割合を集計しました(回答者60人以上の区分に限る)。

結果、21区分のすべてで「排泄の介助」が1位となりました。

男性でも女性でも、要介護度が軽くても重くても、介護した相手や働き方が違っても、1位は変わりませんでした。介護は「人によって事情が違う」と語られがちであり、実際に、該当するものをすべて選ぶ形式(複数回答)では、21区分のうち12区分で「通院・外出の付き添い」、8区分で「排泄の介助」、1区分で「食事の介助」が最多となり、条件ごとに上位の顔ぶれが入れ替わります。

しかし最も大変だったものに限っては、条件を問わず同じ答えに収束していました。介護を受ける人の状態が変わっても、介護する人の立場が変わっても、排泄の介助だけは避けて通れない負担として立ち現れていることを示しています。

なお要介護度別に見ると、「排泄の介助」を1位に挙げた割合は要支援2の19.4%から要介護5の40.7%まで、介護が重くなるにつれて高まっていました。

性別・要介護度・介護した相手・介護当時の働き方・性格タイプの21区分それぞれで、「排泄の介助」が1位に選ばれた割合。全21区分で1位。回答者60人以上の区分に限る。各区分の母数はラベルに記載

性別・要介護度・介護した相手・介護当時の働き方・性格タイプの21区分それぞれで、「排泄の介助」が1位に選ばれた割合。全21区分で1位。回答者60人以上の区分に限る。各区分の母数はラベルに記載。

切り口区分回答者数1位(排泄の介助)2位2位の割合
性別男性73731.2%認知症症状への対応11.4%
性別女性31125.7%認知症症状への対応14.8%
要介護度要支援27219.4%通院・外出の付き添い12.5%
要介護度要介護19720.6%認知症症状への対応13.4%
要介護度要介護216828.0%終わりの見えない不安12.5%
要介護度要介護321830.7%認知症症状への対応17.0%
要介護度要介護414833.1%認知症症状への対応10.8%
要介護度要介護516240.7%認知症症状への対応13.6%
介護した相手実母55028.0%認知症症状への対応14.0%
介護した相手実父22030.5%認知症症状への対応10.0%
介護した相手義母10532.4%認知症症状への対応16.2%
介護した相手配偶者7828.2%通院・外出の付き添い17.9%
働き方正社員(出社)35428.2%認知症症状への対応13.0%
働き方非正規・パート14529.0%認知症症状への対応14.5%
働き方専業主婦・主夫13831.9%認知症症状への対応11.6%
働き方離職中8333.7%意思疎通の難しさ12.0%
働き方自営業(出社)6432.8%移乗・移動の介助9.4%
性格タイプ完遂・責任型19734.0%認知症症状への対応9.6%
性格タイプ几帳面・完璧型25128.7%認知症症状への対応12.4%
性格タイプ柔軟・割り切り型39428.7%認知症症状への対応14.7%
性格タイプ受援・協調型20628.2%食事の介助10.7%

「自分がやらなければ」と抱え込みやすい人は、自分の時間を失いやすい

一方で、介護する人の向き合い方によって、負担の感じ方に違いがみられる項目もありました。

本調査では回答者に自身の性格として最も近いものを選んでもらっており、内訳は「柔軟・割り切り型(適度に手を抜いても仕方ないと考える)」37.6%、「几帳面・完璧型(手順や生活リズムを正しく守る)」24.0%、「受援・協調型(困ったときは早めに周囲やサービスを頼る)」19.7%、「完遂・責任型(自分がやらなければという意識が強い)」18.8%でした。

このうち、「自分がやらなければ」という意識が強い完遂・責任型と、早めに周囲やサービスを頼る受援・協調型を比べると、「自分の時間が持てない」を「特に大変だった3つ」に挙げた割合は、完遂・責任型が25.4%、受援・協調型が15.0%で、10.3ポイントの差がみられました。

一方で、排泄の介助、入浴・身だしなみの介助、通院・外出の付き添い、家族・親族間での対立、経済的な負担といった項目では、両タイプの差は1.8〜6.0ポイントにとどまりました。

介護の内容そのものの負担感には、向き合い方による差がはっきりとは表れませんでした。違いが表れたのは「自分の時間」です。抱え込みやすい人は、介護のために自分の生活を削っている様子がうかがえます。

完遂・責任型(n=197)と受援・協調型(n=206)のうち、「自分の時間が持てない」を「特に大変だった3つ」(1〜3位のいずれか)に挙げた人の割合。

完遂・責任型(n=197)と受援・協調型(n=206)のうち、「自分の時間が持てない」を「特に大変だった3つ」(1〜3位のいずれか)に挙げた人の割合。

性格タイプ回答者数「自分の時間が持てない」を挙げた割合
完遂・責任型19725.4%
受援・協調型20615.0%

実際には、介護が自分の睡眠や生活そのものを変えてしまったという声もあります。

  • 「日中の介護に加え、夜中の見守りなどもあり、精神的にも疲弊していく中で、『このままで良いのだろうか』という漠然とした不安が常に付きまとっていました。そんな中、私自身も体を壊してしまい、このままでは共倒れになってしまうという危機感が募りました」(入居中のご家族)
  • 「夜中に父が転倒したと母から呼び出されることが何度かあり、その影響で私自身も夜、安心して眠れない日々が続いていました」(入居中のご家族)

いずれも、介護そのものの重さに加えて「自分の生活が戻らない」という感覚が語られている点で共通した結果となりました。

【調査概要】

調査名  :在宅介護に関するアンケート
調査対象 :全国の50歳以上の男女5,000人(スクリーニング調査)
集計対象 :うち在宅介護の経験がある1,048人(現在在宅介護を行っている264人、過去に行っていた784人)
調査期間 :2026年4月20日
調査方法 :インターネットによるアンケート調査
対象者の属性 :年齢50〜89歳(中央値64歳)、男性737人・女性311人
集計方法 :
「在宅介護で大変だったこと」15項目およびその他から該当するものをすべて選択(複数回答)。あわせて15項目のなかから特に大変だったものを1位から3位まで順位付けして回答。
※本リリースにおける「最も大変だった」は1位に選ばれた割合、「特に大変だった3つ」は1位から3位のいずれかに選ばれた割合を指します。
※切り口別の集計は、性別・要介護度・介護した相手・介護当時の働き方・性格タイプのそれぞれについて、回答者数60人以上の区分を対象としています。

【本文中の体験談について】

補足データ :ケアスル 介護に掲載されている介護施設の体験談2,589件
引用対象 :うち在宅介護から施設入居に切り替えた家族の語りのうち、入居前の状況について言及のあったもの
取材方法 :専任インタビュワーによる電話取材(1件あたり20〜30分)。入居中・退去済みの双方の家族から収集
引用にあたっては、個人が特定されない形に加工しています。

調査機関 :株式会社Speee(ケアスル 介護 体験談研究所)

◼️ケアスル 介護について

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【最大の特徴:専任インタビュワーによる電話取材】

ケアスル 介護に掲載されている体験談は、専任のインタビュワーが入居者・家族に対して1件あたり20〜30分の電話取材を実施しています。入居中の方の家族だけでなく、すでに退去された方の家族にも取材を行うことで、施設との関係性にとらわれない中立的な声を収集しています。一般的なユーザー投稿型口コミとは異なり、良い面・悪い面を含めたリアルな実態を反映した、業界でも唯一(※)の介護施設インタビュー取材型口コミサイトです。

※ 2026年9月時点、自社調べ。主要な介護施設口コミサイトを対象とした比較調査による。

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